ゴースト ――あたしの中の、良からぬ……

――あたしの存在が癒しになる、って?


とんでもない。

間違いなく、事態は病的な方向に向かってる。


今までのいろんな疑問がパズルのようにパチッと合って。

同時に、あの昏い、闇を切り取ったような黒い瞳が脳裏をちらついた。


……一体、どうすれば……


「最初の頃は特に問題ないように見えたけど……

今日は何だか具合が悪そうだし、どうも様子が変な気がして。

どうなのかな、って気になって」


あたしのとめどない思考を、薫さんの心配そうな声が破った。


(そういうことは気づいてくれるんだね)


ついついそんなことを思ってしまう。


「実はさ、何かおかしなことがない限り、ちょっと離れてこっそり様子を見てようと思ってたんだけどね。

あの絵があまりに素晴らしい出来だったから、ついつい声かけちゃって」