「大きいし、可愛いね、テディベア」

胸に抱えたくまのぬいぐるみと見つめ合いながら、奥方が言う。

「こんなに大きかったら、生まれてくる子供達のいい遊び相手になるね」

「……」

「どこに飾っておこうかな…部屋の特等席なんていいかなぁ」

「……」

「…すー、どうしたの?黙りこくっちゃって」

「……」

翡翠は奥方の隣を歩きながら、憮然とした表情だった。