天神学園高等部の奇怪な面々29

それに対し。

「御免だね」

ラルフは言い放つ。

「俺は愛用の銃を使わせてもらう…『細工した銃なんて使えない』」

「えっ?」

「何だと…?」

ラルフの言葉に、奥方が、翡翠が驚愕する。

「な、な、な、何言ってやがる!言い掛かりは止してくれ!」

血相変えて怒鳴る射的屋の親父だが。

「俺はこう見えても元海兵隊狙撃兵でね…幾ら射的屋の鉄砲でも、遠目に見ていれば分かる。撃った瞬間に銃口がブレるように…そして命中しても景品が落下しないように威力を弱めてある…この鉄砲は使い物にならない粗悪品だ」