通りは多くの人で賑わってきた。

浴衣、甚平を着ている姿が目に付く。

ほぼ全ての人が、夏祭りに向かっているのだろう。

そんな人混みの中で。

「あらっ」

シルフィアが見慣れた二人を見つける。

「そこのお二人さん♪」

「「あ」」

呼びかけに振り向いて声を上げたのは、虹柄の白地の浴衣姿の七色 虹華(なないろ にじか)、そして青い勾玉柄のグレイな甚平姿のレイニーボーイだった。