天神学園高等部の奇怪な面々29

「僕の物言いが気に障ったのなら謝りますから…」

「謝るくれぇなら…」

不良の一人が拳を振りかぶった。

「おとなしく殴られろやゴルァッ!」

拓斗に襲い掛かる右拳。

拓斗はこれを片手で叩き落とし、もう片方の手で不良の顔面に裏拳!

「うぐぁっ!」

まるでカンフー映画で見るような、俊敏な動きからの鋭い攻撃。

拳に重さはないものの、相手の動きを止めるには十分すぎる一撃だった。