天神学園高等部の奇怪な面々29

拓斗は不良達を見上げる。

「お?」

ヘラヘラと笑っていた不良達の表情が変わる。

「何メンチとか切っちゃってんの?ボク…」

「そういう目をすると、お兄さん達イラッとしちゃうなぁ…」

弱者の反抗的態度は決して許さない。

嬲りあげ、甚振り続け、骨の髄までしゃぶり尽くす。

性質の悪い、本来拓斗や渉、虹華達は決して関わってはならない人種。

そんな連中に拓斗はゆっくりと近づき。

「ごめんなさい」

ペシッと。

鞭のように撓る動きで、虹華を捕らえている不良の目の辺りを手の甲で叩いた。