雷は空の近くに落ちた。 そしてぽつぽつと大粒の雨が降り出す。 「…空?」 「なんで、なんでわかってくれないの!?」 顔を上げた空の目からは、大粒の涙が流れていた。 僕は驚いた。 空が僕の前で泣く姿を見せたことがなかったから。 雨足の強い雨に打たれながら、僕と空は立ち尽くす。 「夜は周りの物を見ようとしない。いつも現実、現実ってばっか。ちょっとぐらい夢見たっていいじゃん!!子供地味た発想から生まれるものあるんだよ?!」