君の大好きが聞きたい



私が膝を抱えてようやく身が収まる位のダンボールに言われるがままに入った

「もっと顔かがめろよ」

そう言うと父さんの手によってダンボールの蓋は閉められたら

ガムテープで固定され出ることもできなかった

ダンボールが小さくうずくまった体勢でいるのはとてもつらかった

真っ暗闇で何も聞こえず涙がこぼれた

それにさっき父さんに踏みつけられた腕の痛みがとれなく冷や汗だけが流れる



すぐに出してもらえるって思ったけど外に出してもらえたのは2日後の事だった

「出なさい」

母さんに言われヨタヨタしながら外にでる

「学校でしょ、早く行きなさい」

雨が降ってる朝

父さんはいない。仕事だ

優は寝てる

鼻血で血まみれになった服をみて母さんが新しい服を渡してきた

「そんなんで学校に行ったら母さんが怪しまれるでしょ、迷惑だから着替えて」

急いで新しい服に腕をとおす

ッッ!

痛い

まだ痛みがとれない

「食べて行きなさい」

珍しく母さんが朝ご飯をくれた

クリームパンだ

それに夢中でかぶりつく

「さすが犬ね、食べ方まで犬よ」

クリームパンはあっという間になくなった


「早く行きな」


私はランドセルを持って急いで家を出た