赤ちゃんは男の子で優と名付けられた
優が成長していくにつれて私は虐待を受けるようになった
優は凄く可愛がられているのに私は違う
ご飯なんて2日に1回食べれればいい方
服はずっと買ってもらってない
暴力なんて日常茶飯事
いつも壁とタンスの間に挟まっている
そこが私の居場所
と言うかそこにいないと怒られる
昼間は両親がいない間に家中の掃除をしないと怒られる
優の面倒もみないといけない
そんな生活が続き私は小学生になった
小学校はお弁当で母はいつも前の晩に優が残したご飯の残りを少しだけ入れて持たせていた
おかげで同級生にはからかわれ、やがていじめへと発展した
「何そのご飯」
「赤ちゃんみたーい」
「結花ちゃん赤ちゃん」
「赤ちゃん、赤ちゃん」
「まじきもーい」
数人の同級生に囲まれるのは当たり前
男がいるときは暴力だってある
でもそんなの慣れてる
先生には言わなかった
信用できなかった
いじめは学年が変わってもなくならなかった
「こいつの弁当見ろよ!」
「何々??」
「うわっっ!それ何。」
「食パンの耳?」
「食いかけじゃーん」
「えーきもー」
気にしないで食べようとする
けどお弁当箱は視界から消えた
「この食パン腐ってんじゃね?」
「捨てた方がいいって」
クラスの人によって無残にもゴミ箱に捨てられたらパンの耳
私は放課後皆がいなくなってからゴミ箱をあさりパンの耳を口に詰め込んだ
もしかしたら今夜だってご飯をもらえないかもしれないんだから何か口にしなくちゃ
それだけが頭にあった
