「大丈夫ですから!!」

「いやっ!ダメですよ!」

知らない人に手を引っ張ららたのを体が拒否した

だから感情的になってしまった

「離して!」

怒鳴ってしまった

「ぁっ!!」


青年は慌てて私の手を離した

「ごっごめんなさい」

私はどうしていいか分からず後ろで手を組んだまま俯いた


そんな私に青年が1枚のTシャツを渡してきた

「これ、着て」

「…ぇ?」

「服汚しちゃったから今はこれ着て。新品だから」

渡された白いTシャツ

胸のあたりにはカフェの名前

おさらく店員が着るTシャツらしい

「これ着て私に外を歩けって言うんですか?」

「あっ!そうだよね?じゃっじゃあ車で送ってくよ」

「大丈夫です。家近いんで」

「あっそうだよね、あはははは」

苦笑いする青年に頭をさげて部屋を出ようとした

「待って!」

けど青年に止められた

青年は紙に何かを書いて私に渡した

「福井…遥翔?09040...」

何これ…

「俺、福井遥翔!実は今日のバイト初日だったんだ。だから緊張しちゃってて…。ほんとごめんなさい!」



福井と言う人は思い切り頭を下げてきた