「施設には電話しとくから門の前で待ってなさい。必ずそこに
いるのよ」

母さんは足早に車に乗った

「待って!母さん!」

私の声は母さんには届かなかった

母さんはスピードを出して車を走らせて行った


この日私は家族に捨てられた



それからはずっと施設生活だったけど馴染めなくて施設の子にも先生にも嫌われた

中学生に入ると同時くらいに私は里子に出され50代夫婦の坂本家にやってきた

だけどそこでもあまり馴染めなかった


学校では両親が里親と言うことからいじめられ不登校になり両親には見捨てられるようになりまた独りになってしまった


幼い頃からあまり人と関わってこなかったから人との関わり方もわからなかった


あまり学校にも行かないまま私は中学校を卒業した