愛染夢路





研究室に戻ったアイツの表情は今も変わっていない


あの頃のままだった。





「翔君の迎えの時間じゃ…」

なんて長谷川先生が言わなかったらもう少し喋れたのだろうか?




でもいい。



アイツはあの頃のまま。

だって



肝心のバックを忘れている。

『あわてんぼう』



のところは今も変わっていなかった。