愛染夢路




4月

いつもと変わらない朝。


今日は始業式。

普通に家を出て学校に向かった。




「今日からよろしく頼むよ!」

「はいっ」




俺の…聞き間違いだろうか?

確かにあいつの声が…



―カチャリ…



「あっ」

アイツが校長室から出てきた。

短かった髪は長くなっていた。




「今日から英語担当となった高原です。

島津先生、よろしくお願いします。」