奏斗が私の知ってること
教えてほしいと言う。

教えてもいいのかな…?
悠兄に電話で聞いてみよう。
今日休みって言ってたし。

「ちょっと…待ってて」
奏斗には保健室で待っててもらって
悠兄に電話をかけた。

プルルルルプルルルル
「…はい。紗南どーした?」
「あ、悠兄?
今大丈夫?」
「あぁ」
「あのね…奏斗がうちの学校に来たんだ。
奏斗の消えてる記憶について
教えても大丈夫なの?」
「…本人が知りたがってるなら
教えてやって?」
「わかった!悠兄ありがと」
「おう。じゃあな」

電話を切って保健室に戻る。