「あのさ…
紗南に聞きたいことあるんだけど…


俺のこと…知ってた?」

思い切って聞いてみた。

俺の消えてる記憶も知ってるかもしれない。

「うん、前から知ってたよ…」
せつない顔で言う。
やっぱり知ってたか…

「紗南の知ってる範囲でいいから
教えてくんねぇ?俺のこと」

「ちょっと…待ってて」
紗南が保健室から出て行った。