「手術すれば…助かる。
だが…

……記憶が消えるかもしれない…」

そんな…記憶が消えるかもしれないなんて…

「嫌だょ…」

「奏斗…」

「俺…記憶無くすなんて嫌だ!
それならこのままでいい!
記憶を失うなら死んでもいい!」

俺は半分パニックだった。

「奏斗、手術受けなよ」
紗南が優しい声で言った。