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「私、梶山くんと付き合うことになったみたい」
「いやいやいや、大丈夫?」
次の日。
あっけらかんと、そうさらっと説明した私に知亜は言う。
『大丈夫?』って何がよ。失礼な人だ。
「私は至って正常だから!」
「嘘!今までの結乃はさすがに『梶山くんと付き合いました』なんて、そこまで妄想ひどくなかったよ?」
哀れみの目を向ける知亜。
なんだか、これじゃまるで私の脳内がおかしいみたいじゃないか。
「本当なんだってば!」
私は昨日のいきさつを話して聞かせた。
でも、知亜はまだ信じてなさそうで。
私ってどれだけ信用ないの・・・?
そんなとき。
「大峰さんいる?」
私を誰かが呼んだ。
「いるけど誰ーって・・・か、梶山くん!」
なんで!
お呼びだし!!!?
私、なんかした!?
あ、そっか。梶山くんは私の彼氏だしね、うん。普通だよね。
なんか・・・信じられないなぁ、やっぱり。
