「中学の時、文化祭の合唱で伴奏することになったんだ。親の影響からかピアノ弾くのが得意だったから。クラスの奴らも熱心で、それが美音にかなりのプレッシャーをかけた」


少しずつ打ち明ける風沢は、とても辛そうだった。


「プレッシャーに押しつぶされて、本番で失敗して、クラス全員から責められてさ。一時期、全く外に出られなくなったこともあった。

そん時に一部の奴らがあいつの名前からかって“雑音”なんて呼びだしたから自分の名前嫌がるようになったんだ」