「ありがと」



「おう、戸締まり気を付けろよ」


「余計なお世話だ」




風沢が帰ったのを見届けてから家に入った。



風沢のおばさんが作ってくれたオムライスは、食べ始めた頃には少し冷めていた。


でも、うちの親ですら知らないことを覚えててくれただけで十分温かく感じた。



「本当にありがとう」



君の優しさにいつも救われてる。

でも、頼ってばかりもいられない。


強くなりたい。


強くなって、君が辛い時に支えられるように頑張るから。


もう少し



もう少しだけその優しさに甘えさせて。