恋の罠

「―――い? 海?」

「―――え?」


ハッと我にかえると、目の前には心配そうな顔をした鈴が立っていた。
すげえ上目遣いでこっちを見てて、危うくそこらへんのヤツらと同じように、落ちそうになった。

やべえやべぇ。


「海大丈夫? 具合悪いの?」


あきらかに心配をしている声で話す鈴。


「大丈夫。何でもねーよ」

「ならいいけど……」


あまり納得していないのか、まだ疑ってやがる。
大丈夫だっていってんのに。


「海、お前今日買出しいって来いよ」

「――は!? お前が行けよ」

「俺は生徒会の仕事溜まってってから。今日は遅れるって姉貴に伝えといて」

「ちっ――帰って来んな!」


…俺の家は飯作んのは当番制。
何もかもだ。
親2人共仕事だからな。

…今日は俺が買い出し当番か…。
めんどくせぇな。


しなきゃ姉ちゃんに殺されるからするけどよ。