恋の罠

にこにこ笑う麗先輩に、私はたずねる。


「麗先輩……」

「ん?」

「海と言い争ってた、麗先輩は、何なんですか…?」


私は、遠慮という2文字を知らない。
ぐだぐだ言ってたら、意味分かんなくなっちゃうじゃん。

超特急の列車みたいに、すぐに言っちゃう。


質問された麗先輩は、一瞬びっくりした顔を見せたけど、また元の天使の顔に戻った。


「あぁ、あれは、海専用だよ」


さらりと言う先輩。

海専用って…、


「海にしか使わない顔、ってことですか?」

「うん♪ 海以外には、使わないよ」

「そうなんですか…」


ちょっとホッとする。
でもなんで海だけなんだろ…。

知りたい気もするけど、黙っておこう。