「…」




今日は家に誰もいない。



詩真とはさっき分かれ道でバイバイした。



「~うぅ…」



一人だとまた泣きたくなってくる。




詩真の好きな人って、誰?




聞きたかったけど、
聞けなかった。





「詩真、ずっと心配してくれたな…」





ーーーー深戸は立派だよ。




「…立派、なのかなぁ」





…子供はなんにもできない。
親が決めたらそれまでだ。

無力すぎる。




なんて無力なんだろう。


自分がいたい人ととも一緒にいられない。




「詩真…大好きだよ」





もう、寝よう。









「おやすみ」