「そろそろ行くで!」


「え、」


ま、まさか?


またお買い物…ですか?


憂鬱な気持ちで紙袋を持つと、透にそれを奪われた。


「もう帰るし、ええわ。」


「え、でも…」


「送る」


店を出てからは相変わらずそっけないけど、さり気なく私の荷物まで持ってくれている。

(CD屋に行った時に、私も一応は買い物したのだ。)


「お前…ほんまトロいな!」


動揺して出遅れている私を振り返り、またもや毒を吐く透。


悔しいけど…


でも、でも、でもっ!




やっぱ好きだぁぁぁーーー!!


この小悪魔には、もう完敗です。