『だいじょーぶ、みっちゃん。
みさとがね、まもってあげる』
そんなある時、美里がこう言って、からかってきた連中に立ち向かって行った。
そして、しばらくして男共を引きつれて戻ってきた。
『ほら!』
強気な美里が、何かを促す。
すると、
『…ごめんなさい』
さっきまで威勢の良かった連中が、シュンとして頭を下げている。
俺はただただ、ビックリして目を丸くした。
そんな俺に、美里はにっこりと笑いかけた。
『みんなね、ホントはみっちゃんと、あそびたかったんだって!』
普段は野良犬にもビビってるようなヤツだけど、人の事となるとどんな事にも立ち向かって行く。
この頃から、美里はそうゆうヤツだった。
それからという物、俺には遊び友達がたくさん出来た。
俺の体がようやく丈夫になってきた小学生までは、美里としてきたような遊びにみんなも付き合ってくれた。
美里がその時、みんなに何を言ったのか、何をしたのか、今でもわからないけど、
狭い世界しか知らなかった俺の手を、最初に引っ張ってくれたのはコイツだったんだ。
だから、俺はコイツには頭が上がらない。
きっと、これからもずっと。

