沈黙に耐えきれず、口を開いた。
「ねぇ」
「ん?」
「美里…最近変だよね」
「あ?あぁ…確かに」
三河が頷く。
今まで美里が、私達以外とお昼をとる事は無かったのに。
「…よっぽど好きなんだね。」
「何の話だよ?」
全く話が見えないと言わんばかりに、怪訝な顔をしている。
鈍感な奴。
小泉に振り回されてるに決まってるじゃん。
…まぁ三河や他の人からしたら、思いもよらないだろうな。
小泉は優等生で通ってるから。
まぁ私も奴に裏があるって、確信を持ってる訳じゃないけど。
「何でも無いよ」
そう呟くと、卵焼きを口に入れた。
口に広がる、ほのかな甘みに眉をひそめた。
うちの卵焼きには、砂糖が入っている。
お母さんの作る卵焼きの味。
彼女は私が、甘い卵焼きが苦手だって事は知らない。
今まで一度も、文句を言った事が無いから。
そう一度だって。
☆。゚

