「えーと…百合も種類によって違うんですけど、一番ポピュラーな白い百合だと、『純潔』…です」
「へぇ…」
先生が興味深げに頷いた。
「すごいじゃん」
よっしゃ!!
「と…悪い。
ずいぶん話込んじまったな。
じゃあ…無理せずゆっくり休むんだぞ!」
と、先生が車のドアに手をかけた。
「…あの!!」
「ん?」
「また質問しに行っていいですか!?」
「おぅ!
勉強熱心な生徒は大歓迎だ!」
先生はニカッと笑うとドアを閉め、手を軽く上げるとゆっくりと車を走らせた。
私は車が見えなくなるまで、ずっとそこにいた。
もう春も終わりかけだってゆうのに、今日は少し肌寒くて…
だけど
私の心はこんなに温かい。