「…そっか。」 ひと通り話した後、そう呟いた五十嵐君は、ようやくコーヒーに手をつけた。 私もつられて口をつけると、コーヒーはすっかり冷めていた。 時計を見ると、コーヒーが運ばれて来てから、既に20分くらい経っていた。 「でもさ、」 五十嵐君が口を開く。 「その好きな人と一緒にいた…えっと…そうっ! 百合って人が彼女って決まった訳じゃないんだろ?」 その“好きな人”が、先生だって事はまだ話していない。 「…わかるよ。」 一目見たらわかる。 だって、 先生の事好きだもん。