舞台の袖から外へ続く扉。


暗闇の中で口々に囁かれる感想をろくに耳にいれもせず、とりあえず外へと出たかった。



一回、深呼吸がしたい。


ど緊張していた出番の前じゃなくて、全てが終わってから深呼吸なんて変な感じもするが、とにかく息を吸いたい。




暗闇から光の中へ。






「明里!!」



光の中には、深呼吸の原因になったポンコツ野郎がいた。