「初めてなのにガッツリ5分6分もネタできるとは思えないし、かと言って他になにやるのかも考えつかない。
出入り合わせて5分にしてもらおう。あたしたちにはそれくらいが丁度いい。」
「いや、せっかくの初舞台だよ?名前を売るチャンスだと思って、出来るだけみんなの前にでてないと!10分有効に使おうよ!」
「じゃあネタ以外に何すんだよ?ネタで10分とか逆にダラダラしてウケねーし、初めてなんだから最初の印象でつまんねーと思われたら残り9分最悪だぞ。」
「そうか、つかみが肝心ってことだな。あ、そうだ!自己紹介したら?名前を知ってもらってからの方がいいよね!」
「ならネタで自己紹介ネタやった方がインパクトあるかな…あと残り時間は、自分のクラスの宣伝とかが妥当か。
うちはホスト喫茶なんだけど、お前のクラスなにすんの?」
ちなみにホスト喫茶とは執事喫茶のホストバージョンと考えてもらっていい。
よくある高校生の若気の至りというやつだ。
「ホスト喫茶…!?」
ステージ企画の10分の内容を考えていたはずが、ホスト喫茶に食いつく兄。
食いつくと言うより食らいつくと言う表現の方が正しいか。
「ホスト喫茶なのか?!」
ちょっと引いた。

