それから秋祭りまで、文化祭前と同様に忙しなく動き回った。


3週間という短い期間でできることは限られているが、手が足りない分は今野くんや橋本くん、二階堂先輩の手を借りてなんとか進めてきた。



ありがたいことに文化祭の時に見てくれた人が思った以上に多かったらしく、宣伝もスムーズにできて、周囲に広まるのも文化祭以上に早かった。



実行委員の福井さんは、祭りのポスターのほかにもう一枚ステージ企画用のポスターも作っていて、その真ん中にあたしたち兄妹が載ってしまったからもう完全に後には引けない。





祭りまで残り一週間となったときに行われた実行委員の打ち合わせに参加したのだが、そこでわかったことが3つある。



一つ目は、他のステージ企画は太鼓演舞や子供向けの着ぐるみショー、子供たちのダンスパフォーマンスやご当地ゆるキャラのクイズ大会などで、あたしたちは完全に場違いだということ。


二つ目は、地方テレビのカメラが入ること。


三つ目は、ステージを設置するメイン会場が駅前にある中央広場で、とってもとっても人目の多いところだということ。



これら全てをふまえると、今回のステージが文化祭なんてくらべものにならないくらい、大きな大きなステージになってしまうということが嫌でもわかってしまう。