恥ずかしかった。
失敗した。
もうヤダって思った。
やっぱり、怖いと思った。



それだけ。




でもあとふたつだけ、思うことがある。



お客さんの歓声をちゃんと聞いておけば良かった。


お客さんの笑った顔をちゃんと見ておけば良かった。



でも、よかったとも思う。



聞かなくてよかった。
見なくてよかった。



それを知ったら、きっとあたしは抜け出せなくなってしまう。


お笑いの世界に魅力を感じてしまう。






自分は本当はどう思ったのか、

自分は本当は何をしたいのか、





自分に嘘をつくことには、もう慣れてしまった。