電車に乗り込む。



 そこには、いつもの二人が座っていた。


「凜歌。」


 私は起きていた凜歌に声をかけた。


「おはよ、彩。」


 高坂凜歌。


 私の友達。


 高坂恋歌の双子の姉。


 恋歌は眠そうだ。


「恋歌、いつもより眠そうだね。」


「うん…ふあぁ…オールしたから。」


「課題終わってなかったんだって。」


「お疲れ。」


「うん。」


 凜歌と恋歌は無駄なこと言わない。


 必要以上は喋らないから、楽。