「お前、家何処だよ。」


 泣いてるから、声が出せない。


 怖いよ。


 怖い過ぎる……。


「少しは落ち着け。なんもしねぇよ。お前、足挫いてるんだろ。家帰れるのかよ。」


「え?足?怪我してんの?」


 男の声がした。


 私は、コクッと頷いた。


「大丈夫?ごめん。俺ら、気づかなくて。」


「……あんたらだけのせいじゃない…から…」


 足は痛いし、男に抱きかかえられるし。

 最悪。

「さっきの喧嘩の時だろ。」


 私を、抱きかかえてる男が言った。


 私は、頷いた。


「家まで、送ってやるよ。家何処だ。」


 震えながら家を教えると、

「遠い。」

 と言われた。


 知らないよ…


 私の家はそこなんだから。


 なんで、こんな赤の他人に自分の家教えてんの?


 そんなに、弱い奴だったか?



 私。