いつもと変わらない、朝。


 でも、昨日よりは肌寒い。


 今は、10月。


 暑さも和らぎ、快適な季節がやってきた。    


 私は、駅まで歩く。


「死ね!!」


 いつも聞こえる、この単語。


 私の家の近くは不良だらけ。


 死ね、そう言いながらバットを振り上げる。


「っがは…」


 男はボロボロだ。


 でも、意識はあるみたい。


 必死で睨んでる。


「お前にそんな目で見られても、ちっともこわかねぇよ。」


 バットを持つ男はハッと笑って立ち去った。


 私は、立ち去ったとこを確認し、男に近づく。


「誰だよ、てめぇ」