俺ら似てるな





「ありがとう・・・。 
 こんなに他人が温かいと思わなかった。
 吹雪なら信じてもいいと思えたわ・・・
 ほんとにありがとう」


うつむいてて千歳の表情は分からなかったけど、きっと心の氷が少しは溶かせてあげれた気がする。



「腕大丈夫か?」
「ええ。大丈夫」
「何かあったら呼べよ」
「どーやって」
「あ。ケー番とアド教えて」


思い切って言ってみた。
すると・・


「ケータイ必要ないからないわ」
「は・・・?
 まぢか・・・。
 千歳金ある?てか、家庭的に大丈夫?」
「あー・・今はお母さんの妹さんのとこに住ませてもらってるの。そこの夫婦、どっちも医者やってるからお金に問題はないわ」


いや・・・
医者ですか・・・。