『優しい音色…』


私はそう呟いた。


いつまでも、聞いていたい音色だった。


なのに時間は残酷なもので。





キーンコーンカーンコーン…




二人ともがハッとした。


『やべっ、授業始まっちゃった』


といそいそとギターをしまう彼。


わたしも思わず慌てたけれど、
授業を遅刻してでも聞きたかった事があった。