『………』
『………』
お互いに沈黙の、
座ったままの男子と立ち尽くした女子のまま。
少し、生温い風が二人の髪を、静かに揺らす。
『…ごめん』
最初に口を開いたのは男子。
『えっ…』
私は彼が何故謝るのか、わからなかった。
『いつも、ここで食べているんだろう?
なのに、居場所を先取りしてごめん。
別の場所に行くからゆっくり食べなよ。』
『い…いやっ!こ…こちらこそ、邪魔しちゃってごめんなさい!』
私は慌てて謝り返した。
『邪魔ってなんの?』
『その…置いてある…』
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…