「陽咲…!」

「亜夕!」

陽咲はすごい力で私を抱きしめた。

「亜夕…。放したくない。出来る事なら、ずっとこうしていたい。」

「私もだよ、陽咲。」

「…悠太が待ってる。」

その瞬間ドキッとした。

「悠太はいつも亜夕の事を考えているよ。昔も今も、亜夕の事が大好きなんだよ。」

陽咲の言う通り、悠太はいつも私の側にいてくれた。
支えてくれた。
私は悠太に伝えなければいけない事がある。
だから私は悠太の所に戻らなければいけない。
帰ろう、悠太がいる世界に。