デーテに引き取られてから一週間が過ぎた日の夜。
部屋で寝る支度をしていると、突然窓を叩く音がした。

「誰?」

そう言って窓を開けると…。

「よお。元気か?」

「雨音?なんであんたがここに?」

「さて、なんででしょう。」

相変わらず感に触る男だ。

「なあ、朝屋の宴に行かない?」

「えっ、今から?」

「あぁ。いいだろ?たまに外に出た方がいいぜ?ほら、行くぞ!」

そう言うと雨音は強引に私の腕を引っ張った。
そしてそーっと扉を開け、部屋を出た。
長い廊下の先には、外の階段へ繋がる渡り廊下がある。
私達はそこを一気に走って外へ出た。

「ちょっと、なんでそんなにここの家に詳しいの?」

「えっ?だって俺、ここの家に住んでたし。」

「えっ、そうなの?」

「ああ。デーテ夜抜け出したりするとすごい怒るから気をつけてね。」

「はっ?じゃあ誘わないでよ!私帰る!」

「今帰ったらデーテがまだ起きてるよ。寝てからにしたら?」

「…。」

私はこの男に完全にはめられた。