お蕎麦びより





ふと、たまに思う。

曽良君は私に、ごく自然とキスしてくるけど…嫌じゃないのかな?

松尾は女じゃないし、況してや年の差だってある……。

だからほんとは──



「芭蕉さん?」

「はっ…」

「どうしたんですか?
ボーッとしてましたよ」

「あ、あはは……!
ごめん!疲れちゃって…」


──なんだか切ない。



  * *



「こんな真っ昼間から宿へ泊まるとはどういうことですか」

「ご、ごめん……」

「……」


ほんとに今日はだめだ。