「曽良君、調子どう?」 「……別に平気です」 「喉は?乾いてない? お水持ってこようか?」 「……いえ」 ──心配そうな顔 この人はいつもそうだ。 こういうときばかり、余計な心配をしてくる。 ただの風邪なのに……。 「うーん、なにがいけなかったのかな? 昨日寒い格好してた?」 「僕はいつも着物ですよ」 「まじで? じゃあ湯冷めとか?」 「………」 ……相変わらず馬鹿だ。 でも、憎めない。 それはきっと、芭蕉さんが良い人だと知っているから。 それと────