「……優哉………」 『あ?』 「……怖かった…」 その言葉に、ピタッと止まる手。 「犯されると思った…」 次第に來未の体は震えていった。 「っ優哉がこなきゃ……私っ…心が死んでた………っ」 悲痛な來未の叫びに、答えはせずに、ただ、手を強く強く握った。 そして、いつのまにか寝てしまった來未に、自分のブレザーを着せて保健室まで運んだ。 先生は運良く居なくて、服を整えて教室に俺だけ戻った。