「ねぇね!




ちょっと街いってみない!?」


來未がキラキラした目で急に言って来たので、少し戸惑った。





『………やだ』


「(やだって………可愛いなっくそ!)まぁ、まぁ。





そこまで奥まで行かないからさ。



連れてってよ!」




ね?と首を傾げながらねだってくる來未に、俺は折れた。






『………もう勝手にしろ…』




「やった!」




來未がはしゃぎながら腕をつかんで街の方へ俺を引きずる。





その腕を振り払う。




「え………」



一瞬悲しそうな顔をしたけど、直ぐに顔を赤くした。





『…こっちのがいいだろ』




俗に言う恋人繋ぎ。