「先輩っ!帰りましょう!」 フェンスの所にはみ慣れた顔が2つ。 來未の顔が若干引きつってるのを見て、何かあったんだと感づく。 『………わり、帰ろうか』 俺は2人を見てぎこちなく笑みを零しながら一歩先を歩いた。 「來未先輩は、優哉先輩の事が何で好きなんですかぁ?」 愛が突然そんな事を言い出して、來未は眉を下げながら笑った。 「ぅ~ん……… …優しくて、私を愛してくれるとこ」 そう言う來未はにこりと微笑んだ。