「優哉。みっともない。もう少し身なりを整えて。」
何かと言ってくるのは母さん。
母さんは、まだそこそこ若い。
俺らの世代の母親にしては。だが。
由良は、5歳になったばかり位。
「優哉。聞いてる?」
『多分。』
「……もういいや。」
母さんは、そこらの母親よりは、口五月蝿くない。
サッパリしている。
デブだが。
俺は、高校なんて正直どうでも良かった。
だから、県内2の進学校でも、此処を選んだ理由は、馬鹿校よりも、不良校よりも校則が緩いから。
俺は、家では無い開放感が味わってみたかった。
だから、髪は金髪。
制服も着崩している。
……一応言っておく。
不良では無い。