『悪りぃ、來未。』 「うぅん!楽しい家族だね………」 來未は少し悲しそうな目をしながら俺を見た。 「ゆぅく、私ふぅくのとこ行く」 ふぅくとは、兄貴の風哉のことだ。 『あぁ、そうしろ』 そう言うと、由良は俺の腕の中から出ようとする。 俺は腕を退けて由良の脇したに手を入れ床に下ろす。 「バイバーい」 由良は、ニコッと微笑んでリビングを出た。 「くすくす…可愛らしい妹ね。」