「……だから由良が…」 『そう言う事』 「………すみません…」 來未が力無くすごく悔しそうに謝る。 「あら、何で貴女が謝るのよ!」 ニコッと微笑んで來未を見る。 「…これは由良の戦いなの」 母さんは少し泣きそうな顔で俺の腕の中の由良を見る。 「……由良ちゃん、愛されてるんだね」 母さんがお茶を入れにいった後、來未が少し呟く様に言った。 「……羨まし。」 由良を優しく見つめる來未。 少し、空気が沈んだ気がした。