ガラーーー





「………っ!?木谷先生、なにしてるんですか!!」




社会資料室に入って来たのは社会科担当の富司だ。



「やめろっ‼」

富司は男なので、簡単に木谷を俺の上から退かした。



まぁ、退かそうとしようと思えば出来たんだけどな。




「………っ…」


退かされたついでに壁に押さえつけられて背中を強打した木谷の顔はゆがんでいた。


その後、校長やらなんやらが一斉に来て俺は帰って良いと言われた。




『ふぁあ………』



俺は欠伸をして帰ろうとした。






「……んたのせいで…」




『ぁ?』





「あんたのせいで、私は最悪な方向へと進んだんだからな‼」







木谷が掠れた声で叫んだ。




だが、俺には情というモノが無い。