「あの・・・」 「えっ?あっ!どうしました?」 春奈はこの前、俺が渡したビニール傘を持って立っていた。 「この前は、ありがとうございました。」 春奈は頭を深く下げた。 その時、後ろのほうから彰さんが来るのが分かった。 『やべっ!』 「あの、ここじゃちょっと・・・場所変えないかなぁ・・・」 「あっ!そうですね・・・」 俺たちはとりあえず、近くのファミレスに行くことにした。 深夜ともあってほとんど人がいなくて、『愛田春奈』がいることは誰にもバレなかった。