その傘は、さっき春奈が差していた傘と同じ物だった。 俺はすぐに立ち上がり、春奈の姿を探したがどこにも見当たらなかった。 「ねぇ、この傘どうしたの?」 俺は女の子に聞いた。 「さっき、あっちでお姉ちゃんが渡して来てって言ったの」 「そっか、ありがと」 俺は女の子が指さした方へ行ったが、春奈の姿はどこにもなかった。 「春奈・・・・」